天国 の巻
2014年 08月 10日
台風11号が北海道にも影響を及ぼしそうですが、
快晴の一日です。
美しい空です。
この青い空には天国はありません。
地上の美しい至福の園。
子供の頃、
「天国には花がいっぱい咲いている」
と想像したお花畑はこのような感じでした。
この道を通りがかりに初めて見た時はどきっとしました。
「天国みたいだ」と思いました。
もう今では、片足が半分だけ棺桶に入っています。
「死」を恐れず、求めず暮らしております。
「天国」、「煉獄」、「地獄」はありません。
「六道輪廻」はありません。
人間が生きやすいように人間がこしらえた話です。
思想を生み出すのは個人の自由です。
人は自分が癒されるために先人へのさまざまな奉仕活動、行事があるのです。
生きている人の気持ちを鎮めるのが目的です。
死者に思いが通ずる訳がない。
生きている者への慰めです。
リンゴの樹々が植栽されています。
八月の午後零時の陽射しは眩しく
リンゴの葉がきらきら輝いています。
絵本のように美しいリンゴ園です。
リンゴはリンゴの世界があるのです。
*マザッチオ Masaccio
作品 1425年-1427年頃
「楽園追放」
サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂 所蔵
ブランカッチ礼拝堂(フィレンツェ)
フレスコ 208cm×88cm
*ヴァン・デル・フース
Hugo van der Goes
作品
「人間の堕落」1470年
パネル 油彩 35.3cm×23.2cm
リンゴが生み出した
アダムとイヴの物語です。
2作品は同一人物を描いてるのですが、人間一人ひとりの想像力の違いが現れています。
人間の理解力・表現力
で上の2作品が示すように主役の表情では全く別人になってしまいました。
オペラの悲劇と喜劇くらいの大きな違いが見られます。
真実の伝承はむづかしいことの表れです。
宗派が地球から溢れるほど存在するのは当然のことです。
生徒が10人いたら、10の哲学が生まれます。
生徒が12人いたら、12の哲学が生まれます。
「罪」を背負った子を産んだ覚えのある母親がこの世のどこにいるというのか。
「釈迦」が死者に「戒名」をつけよとは言っていません。
「三十三回忌」をせよとは言っていません。
人は他人(ひと)の役に立つために生まれてきたのである。
そう思い続けて生きております。
これでもたっぷり
「バラ色の人生」を楽しんだ気分でおります。
死んで極楽浄土へ行って何の実感があるというのか。
イエスを信じて死んで天国へ行って何の実感があるというのか。
生きているうちに天国を実感するのだ。
生きているうちにここにこうして
「常寂光土」を見つけました。
「七夕」が終わりました。
もう午後の日差しが室内の奥へと伸びています。
八月は秋です。
萩も桔梗も秋桜もとっくに
咲いています。
明治生まれの「父」よ
大正生まれの「母」よ
ありがとうございます。
現世が美に溢れた「天国」なのです。
美しい日本。
画像:札幌市中央区南3条西18丁目
の「天」と「地」です。