思うままに


by abdulmajid0922
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スメルジャコーフ の 忖度 の巻

2017年の春、「森友学園問題」で、大きく注目され、全社の新聞紙面を一気に賑わした「忖度」という言葉。

それは、読者へと言うより新聞社に勤める社員が知らない言葉だったからだろう。
....「忖度」とは、こういうことです.....


開闢以来、文学の最高峰
1880年(明治13年)に完成したドストエフスキー著『カラマーゾフの兄弟』の中から、舞台はストコプリゴーニエフスクの町、
家長フョードル・パーヴロヴィチ・カラマーゾフの料理番スメルジャコーフは、尊敬する次男イワンの心を推し量り、イワンにとっては良かれと思いフョードルを殺害してしまいました。

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第十一編 兄イワン

八 三度めの、最後の面談

....「.....あなたが主犯ですよ、私はただあなたの手先で、従僕リシャールにすぎず、私はお言葉どおりにあれを遂行したにすぎないんですからね」

「遂行した? じゃ、お前が殺したのか?」イワンはぞうっとした。....

「ほんとうに、ほんとうに、あなたはいままでご存じじゃなかったんですか?」とスメルジャコーフはもう一度聞いた。

.......遺産があなたの手にはいれば、後日私に労をねぎらうことができるようになった暁には、私の余生の面倒も見て下さるでしょう、だってなんといってもあなたは私のおかげでその遺産を手に入れることができたわけですが、これがもし旦那さんがアグラフェーナさんと結婚でもなさったら、あなたにはびた一文はいらなかったわけですからね」.......

「.....あなたがどんなにおとうさんの死を熱望していらっしゃったかってこと....」

「熱望していた? 僕がそれを熱望していたと言うのか、熱望していたと?」イワンはまた歯ぎしりした。

「まちがいなく望んでおられましたよ、だからこそ同意することによってあのとき暗黙のうちにあの仕事をやってもいいとお許しになったわけじゃありませんか」

スメルジャコーフはこう言ってイワンをしっかりと見すえた。

「.....あなたはフョードルの旦那といちばん似ていらっしゃる、三人のご兄弟のうちでいちばん似ていらっしゃいますよ、精神はおんなじです」

「お前はばかじゃない」とイワン......。


(豪華版 世界文学全集ー15
ドストエフスキイ『カラマーゾフ兄弟』1976年 講談社 北垣信行訳 より)

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画像 : 五月の札幌で咲く
八重咲きのライラック
"クラサヴィトゥサ モスクヴィ"
Krasavitsa Moskvy
(モスクワの美しさ)

人のこころも花の色も無常であります


ライラック等の古い灌木がある父親フョードルの家の隣の裏庭で運命の女グルーシェンカがやってくるのを待つ長男ドミートリイは三男アレクセイを呼び入れたのです
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by abdulmajid0922 | 2017-06-03 10:30 | Comments(0)