思うままに


by abdulmajid0922
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<   2017年 08月 ( 4 )   > この月の画像一覧

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安定感のある水差しに均衡のとれた配置で躍動する葉と薫り立つような八重咲きのキョウチクトウの花が生けられている。

エミール・ゾラの小説『生きる歓び
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《夾竹桃と本のある静物》拡大

(ÉmileZola La joie de vivre)を卓の端にわざわざ不安定に配置したゴッホの心理を想像する観覧者の頭の中には勝手な物語が生まれてくるのです。

《Oleanders》
《Still life:Vase with Oleanders and Book s》Vincent Willem van Gogh
《ひまわり》を描き終えた後に続く1888年8月アルルでの作品です。

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北海道立近代美術館前庭にて、酒樽に設えた夾竹桃に八重咲きの桃のような花が咲いています。

キョウチクトウ/夾竹桃
キョウチクトウ科・キョウチクトウ属

学名/Nerium oleander var. indicum

和名/西洋夾竹桃

原産地/地中海沿岸〜インド〜中国南部

花言葉/用心、油断しない......

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日本初公開《夾竹桃と本のある静物》

1888年5月にアルルの黄色い家に住み始めたゴッホから弟テオへの手紙〜

「....ぼくはまた、門の前に樽植えにして夾竹桃を二本、植えようと思っている」(書簡540/763)
(図録より)

本展覧会の関係者の意気込みが十分に伝わる素敵な演出です。


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日本初公開
フィンセント・ファン・ゴッホ
《夾竹桃と本のある静物》1888年
油彩/カンヴァス 60.3×73.7cm
メトロポリタン美術館蔵



『Van Gogh & Japan
ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』

北海道立近代美術館にて公開中〜10/15/2017迄


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by abdulmajid0922 | 2017-08-31 12:26 | Comments(0)
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オリジナルは江戸の浮世絵師、
渓斎英泉《雲龍打掛の花魁》
大判錦絵竪二枚続 73.1cm×25.8cm
千葉市美術館

雑誌「パリ・イリュストレ」1886年5月「日本特集 45号・46号 」の
表紙に掲載された浮世絵を見て、ゴッホはグリッドを使い拡大して仕上げました。
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19世紀フランスにおいて、娼婦はしばしば鶴や蛙と呼ばれました。

ゴッホは偶然ではなく、その意味を理解して描いています。

花魁の周りに描かれた動植物はすべて他の浮世絵からの借用です。(Google Arts & Culture)


『Van Gogh & Japan
ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』

展覧会場では、ゴッホが引用した丹頂と蛙とが描かれているオリジナルを展示しています。

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(Wikipedia)

《タンギー爺さん》
Le Pere Tanguy 1887年
油彩/カンヴァス 92cm×75cm
ロダン美術館

《花魁(渓斎英泉による)》が背景の右に描かれています。

『Van Gogh & Japan
ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』

展覧会場では、奥山儀八郎の複製
『ゴッホ作 《タンギー爺さん》による版画』1952年
が展示されています。

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『Van Gogh & Japan
ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』
北海道立近代美術館〜2017年10月15日迄

展覧会場は、
青い上着を点描技法で描き上げた 《画家としての自画像》1887年から始まり、
次に並ぶ作品は観覧者にはサプライズ企画です.......。

《ポプラ林の中の二人》1890年で終わる素晴らしい展覧会です。




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by abdulmajid0922 | 2017-08-26 11:40 | Comments(0)
録音テープ発見者の筆による、本書の発刊に至るメイキングを披露した「あとがき」がいい。

発見者が平岡家に宛てた録音テープの内容を公にすることの許可を乞う、思いっきり歯の浮くような美辞麗句を連ねたファンレターが圧巻である。


業界のプロフェッショナルである発見者の超絶技巧の熱い、熱い情を込めた思いに平岡家の遺族は胸を打たれたのであろう。

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TBS ヴィンテージ クラシックス 編
講談社


果たして、
録音テープに残されていた対談の三島由紀夫の肉声が活字になり、表紙には三島さんの精悍な面持ちの写真を用いて立派な単行本として出版された。


発見者の達成感に満ち溢れた北叟笑むようすが目に浮かぶ。


社内ミッションの任務遂行中にこの録音テープを発見したときの彼の雀躍りした姿を読者は想像に難くない。

業界のプロフェッショナルである発見者の脳裏に燦爛とひらめいたひとことを読書は想像に難くない。

「これは売れるッ!」

録音テープの対談を活字にしただけでは書店に並べたとき見た目の商品としては弱い。

検討した結果、
対談の内容を考慮して『太陽と鉄』を付録につけてページを増やすとこの定価がとれる。


買う方も、買う方だよと

泉下の三島由紀夫は例の如く呵呵大笑しておられよう。


本書の商品化の実現に至った発見者はさぞかし呵呵大笑しておられよう。


本書のあとがきに、三島家、三島家とあるが頭の中で平岡家と修正して読了せし。


『癩王のテラス』を引用すれば、

三島由紀夫の肉体は滅びても、三島由紀夫の精神こそずっと商品となり永遠なのだ。青春こそ不死なのだ。



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by abdulmajid0922 | 2017-08-17 10:31 | Comments(0)
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近藤博重 《リスボン郊外》
油彩/カンヴァス 45cm×53cm
設置場所:札幌医科大学附属病院

風の音と潮騒が聞こえそうで、
アニメ映画のワンカットを見るようです。

空と海の神経を張り詰める強烈な青さが観覧者の心にぐっと突き刺さる。

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空より、海の青さの描き方がとても複雑に色を重ねていることがよくわかります。

襟裳岬でもない、積丹半島でもない、
遠い遠いポルトガルのリスボンの海岸を描いたこの異国情緒あふれる風景画は見る者に心地よい夢を見させてくれる作品です。
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by abdulmajid0922 | 2017-08-02 11:15 | Comments(0)