500m美術館 の巻
2014年 03月 07日
2011年に札幌地下鉄大通駅~
バスセンター前駅を結ぶ
地下コンコースに「常設」されました。
ここでは、2006年から芸術作品を展示されておりましたが、
現在のように、
通路の片面だけに展示する方が
とても見やすくなりました。
結構な事です。
作家の勝ってな心情を吐露され見たくもない物を見せられる迷惑も有ります。
一人の時は、
いつも通り無言で歩行者は通り過ぎます。
二人の時は、一言居士は黙ってはいられません。作品に過激な酷評を浴びせかけます。
浴びせかけられる程、
目を引いた作品という事です。
芸術家は皆、新しい事を目指して作品を生み出しますから、
因循姑息の心には受け入れられません。
マスコミ、企業の後援、複製が敷衍し、人びとの目により触れ、
慣れて来ると漸く、
大衆は受け入れられるようになります。
作家は発表した作品は、過去のものになります。
作家が次の作品に夢中になっている頃、巷に浮き名が流れる暮らし。パトロンが欲しい。
作家たちよ、目指しているのはこれだろう.....。
冗談はさて置き、
行く脚を止めた作品が2点有ります。
藤本和彦氏による
作品「Celebrate」2014
拠った針金で制作された「水引」です。
That's very good!
椿を添えて、
草月流が既に披露したような作品です。
作品の上、中、下部の美しさの見せ所である、輪が幾重にも広がり円形の水面の波紋に見えます部分は、全く注意を払ってはおらず、間隔がばらばらです。
これでは素人の夏休みの後、学校へ持っていく作品です。
作者の大雑把な気性、この程度の美意識で有るということが一目でわかります。
芸術家は他人が見て、
精神病と紙一重の神経質でなければ成れない。十人並みの神経では凡作しか創作出来ない。
日本の伝統美に着目された作者の存在は大変嬉しいです。
この作品を話題に今夜の酒の肴が
一品出来ました。
ありがとうございます。
風間天心氏による
作品「tie.」2014
本物の水引で制作された「水引」です。
「tie.むすぶ」が「tie.」
しているのが「目を引き」ます。
この作品題こそ「Musubu」
とされると「かわいい」のように世界に響く日本語を
紹介出来る契機です。
英語の受身で過ごすばかりが
グローバルでは有りません。
日本語を発信する能動態も忘れちゃいけない。
作品コメントに、
作者は触れていませんが、
婚姻により両家が親族となる
「結納」が有ります。
展示作品に、この際の豪華な
水引をも取り上げていましたら、「tie.」を理解される方々にも
好評嘖嘖です。
地の「婆娑羅・バサラ」の美しさに比べて、水引細工があまりにも地味です。
風間氏の言葉~
【「糸」でむすんだカタチから開かれる「吉」】
~僭越ながら、薀蓄(うんちく)の有るお言葉です。
有難うございます。勉強になりました。
【「糸」で結んだ形から開かれる「吉」】と表記しない処に、
作者の優しく、利他を思うお人柄が窺えます。