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伊藤若冲/夏目漱石 の巻




伊藤若冲/夏目漱石 の巻


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動植綵絵

宝暦巳卯仲秋居士若冲製

《秋塘群雀図》1759年
絹本着色 一幅 142.8×80.1cm
宮内庁三の丸尚蔵館



「一夜」1905年 明治38年 9月「中央公論」


......「あすこに画がある」と葉巻の煙をぷっとそなたへ吹きやる。 

床柱に懸けたる払子の先には焚き残る香の煙りが染み込んで、軸は若冲の蘆雁と見える。

雁の数は七十三羽、蘆は固より数えがたい。

籠ランプの灯を浅く受けて、深さ三尺の床なれば、古き画のそれと見分けのつかぬところに、あからさまならぬ趣がある。

「ここにも画が出来る」と柱に靠れる人が振り向きながら眺める。
( 明治38年 7月26日)
(青空文庫)



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伊藤若冲筆《梅鶴図》
紙本墨画一幅 個人蔵

「草枕」1906年 明治39年9月「新小説」

《三》
......
床にかかっている若冲の鶴の図が目につく。

これは商売柄だけに、部屋に這入った時、すでに逸品と認めた。

若冲の図は大抵精緻な彩色ものが多いが、この鶴は世間に気兼なしの一筆がきで、一本足ですらりと立った上に、卵形の胴がふわっと乗かっている様子は、はなはだ吾意を得て、飄逸の趣は、長い嘴のさきまで籠っている。床の隣りは違い棚を略して............
(青空文庫)




「硝子戸の中」1915年 大正4年 1月13日〜2月23日「朝日新聞」連載

《二十七》
......
話題がいつか絵画の方に滑って行った。

その男はこの間参考品として美術協会に出た若冲の御物を大変に嬉しがって、その評論をどこかの雑誌に載せるとかいう噂であった。

私はまたあの鶏の図がすこぶる気に入らなかったので、ここでも芝居と同じような議論が二人の間に起った。

「いったい君に画を論ずる資格はないはずだ」と私はついに彼を罵倒した。

するとこの一言が本になって、彼は芸術一元論を主張し出した。......
(青空文庫)

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画像:
The 300th Anniversary of Birth:
Jakuchu

生誕300年記念
若冲展
東京都美術館 2016.4.22〜5.24



レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)
カラヴァッジョ(1571-1610)
レンブラント(1606-1669)
フェルメール(1632-1675)
尾形光琳(1658-1716)
伊藤若冲(1716-1800)
与謝蕪村(1716-1784)
円山応挙(1733-1795)
葛飾北斎(1760?-1849)
速水御舟(1894-1935)

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by abdulmajid0922 | 2017-01-02 10:19 | Comments(0)